もともとはシャトー・ブラン・ムートンという名で知られていましたが、1853年、シャトーを購入したナタニエル・ド・ロチルドにより、シャトー・ムートン・ロートシルトと改名されました。
収穫と瓶詰めをともに自ら行ったシャトーは、シャトー・ムートン・ロートシルトが初になります。
その後1922年、バロン・フィリップ・ロートシルトがこのシャトーの魅力・美しさに生涯の全てを注ぐことを決意し、シャトーを購入して引き継ぎました。
1924年には、従来の慣習を改め、瓶詰めから貯蔵までの全ての工程を自らシャトーで行なうことで、ワインの質をシャトー所有者の彼自身が完全にコントロールすることを可能にしました。
シャトー・ムートン・ロートシルトは、1855年以来のメドック格付の歴史上で唯一、1973年に二級から一級に昇格しています。
シャトーの地位を押し上げた功労者フィリップ・ロートシルトの言葉「余は一級であり、かつては二級であった、ムートンは不変なり」はあまりにも有名です。

- ムートン・ロートシルトの試みによるラベルアートは、1945年に、フランス開放の祝賀として勝利=Victoryの頭文字Vをムートンのラベルに付けることを考案しました。
以来、ヴィンテージ毎にシャガール、ピカソ、バルチェスなどの著名な画家がムートンのボトルを飾っています。
現在、愛娘バロンヌ・フィリピーヌ・ロートシルトによって、彼の意思は受け継がれています。

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格付け第1級
肉づき良くリッチ、たっぷりとした瑞々しさ
恵まれたテロワールが生み出した
奇跡的なヴィンテージ2017年
Chateau Mouton Rothschild
シャトー ムートン ロートシルト
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格付け第1級
肉づき良くリッチ、たっぷりとした瑞々しさ
恵まれたテロワールが生み出した
奇跡的なヴィンテージ2017年
Chateau Mouton Rothschild
シャトー ムートン ロートシルト
ボルドーの頂点に君臨する5つの第1級格付けシャトーの中でも豪勢と言われ、ふくよかな味わい、素晴らしい余韻が魅力的な「シャトー・ムートン・ロートシルト」。
2017年は春の遅霜による被害がとにかく記憶に残る年でした。
ボルドー全域が被害にあう中で、ムートンのブドウ畑は奇跡的に被害を免れました。
夏の長期に渡る干ばつの影響により例外的な早期収穫となり収量は減少しましたが、ブドウの粒は糖分および色素の凝縮が進みました。
2017年のラベルを手掛けたのは、グラフィックデザインおよび造形芸術の分野で活動し世界中で高い評価を受けるフランス人美術家、アネット・メサジェ女史。
ラベル作品に描かれたのは、「Hallelujah(ハレルヤ)」。聖書の中で関連づけられるふたつの物質、ミルクとワイン。
これらの効能を謳うと同時にリアルかつシンボリックな表現手法でふたつの物質を結んでいます。

鮮やかなガーネット色の光沢。
野生の小粒果実を思わせるアロマを含むエレガントで複雑な香り。
芳醇で非常に色味が濃く、素晴らしいタンニン・ストラクチュアを備えた仕上がり。
暑い年特有のスタイルではありますが、非常に肉づきが良く、かつみずみずしさたっぷりです。

■ジェームズ・サックリング /98点獲得(VT2017)
■ワインスペクテイター誌 /97点獲得(VT2017)
■ワインアドヴォケイト誌 /96点獲得(VT2017)