もともとはシャトー・ブラン・ムートンという名で知られていましたが、1853年、シャトーを購入したナタニエル・ド・ロチルドにより、シャトー・ムートン・ロートシルトと改名されました。
収穫と瓶詰めをともに自ら行ったシャトーは、シャトー・ムートン・ロートシルトが初になります。

その後1922年、バロン・フィリップ・ロートシルトがこのシャトーの魅力・美しさに生涯の全てを注ぐことを決意し、シャトーを購入して引き継ぎました。
1924年には、従来の慣習を改め、瓶詰めから貯蔵までの全ての工程を自らシャトーで行なうことで、ワインの質をシャトー所有者の彼自身が完全にコントロールすることを可能にしました。

シャトー・ムートン・ロートシルトは、1855年以来のメドック格付の歴史上で唯一、1973年に二級から一級に昇格しています。
シャトーの地位を押し上げた功労者フィリップ・ロートシルトの言葉「余は一級であり、かつては二級であった、ムートンは不変なり」はあまりにも有名です。

ムートン・ロートシルトの試みによるラベルアートは、1945年に、フランス開放の祝賀として勝利＝Victoryの頭文字Vをムートンのラベルに付けることを考案しました。
以来、ヴィンテージ毎にシャガール、ピカソ、バルチェスなどの著名な画家がムートンのボトルを飾っています。

現在、愛娘バロンヌ・フィリピーヌ・ロートシルトによって、彼の意思は受け継がれています。

格付け第1級
ジェームズ・サックリング97-98点
完璧と評せる程にブドウが仕上がった
熟成ポテンシャルを備える2019年
Chateau Mouton Rothschild
Aile d'Argent
シャトー ムートン ロートシルト
エール ダルジャン

格付け第1級
ジェームズ・サックリング97-98点
完璧と評せる程にブドウが仕上がった
熟成ポテンシャルを備える2019年
Chateau Mouton Rothschild
Aile d'Argent
シャトー ムートン ロートシルト
エール ダルジャン

ワイン好きなら知らない人はいないメドック格付け1級のシャトー・ムートン・ロートシルト。
約35年ぶりに白ワインの生産を復活させ、1991年から生産されたのが銀の翼という名のエール・ダルジャンです。

2019年は暖冬に始まり、例年に比べて気温も低く肌寒い春。6月前半に時期はずれの寒さと強い雨に見舞われた一方、後半には時期早めの熱波が押し寄せるなど、コントラストの激しい年でした。
しかし、7月は非常に安定した好天に恵まれ収穫直前のブドウはまさに完璧と評せる程に熟し、特にセミヨンは抜群の仕上がりとなりました。

輝きのあるレモンイエロー。
白桃やピンクグレープフルーツを想わせるアロマに、ブリオッシュやハニーサックル、ジャスミンなどのニュアンスが幾層にも重なります。
豊かな果実味が魅力で、バーベナやスパイスの香りがフィニッシュまで続くエレガントなスタイルを持つ、素晴らしい熟成ポテンシャルを備えた優美な1本。

■ジェームズ・サックリング/97-98点獲得（VT2019）
■ワインアドヴォケイト誌/93-95点獲得（VT2019）
■デキャンター誌/94点獲得（VT2019）