ドメーヌ・ド・ロアリーはアンリ・ゴヤールによって運営されるヴィレ・クレッセのドメーヌでしたが、アンリがリュウマチに冒され、また直系の後継者もないため、親友のジャン・テヴネに相談。2001年からテヴネ家により醸造が行われるようになり、翌2002年には次男のゴーティエが醸造責任者に就きました。2007年以降はジャン・テヴネのセラーでロアリーのワインは醸造されています。

ブドウ畑はヴィレ・クレッセのみ4.5ha。平均樹齢55年という古樹で、昔からビオロジックで栽培、2007年にエコセールの認証を取得しています。AOCの規定では62hlまで許されている1haあたりの収量は、2011年ヴィンテージでわずか45hl。非常に凝縮感あふれるブドウを生み出します。
収穫は手摘みで行い、除梗せずに圧搾。醸造には温度調整が可能なエポキシ製のタンクを用い、オークの樽は使いません。14～16度の比較的低い温度でゆっくりと発酵させ、果汁の糖分が完全にアルコールに変わるまで丸1年を要することも珍しくありません。マロラクティック発酵も100％行いますが、アルコール発酵中に始まり、完了してしまう年もあるといいます。