ライナカは、2004年に南アフリカで最初にビオディナミの認証を取得した、オーガニック先駆けのワイナリーです。1998年に現在のオーナー、ヨハン・ライナカが母親から農園を引き継ぎ、徐々にオーガニック、ビオディナミ農法に変更していきました。彼はストイックで哲学者のような人柄で、南アフリカ・ワイン業界におけるビオディナミ農法の第一人者です。
ライナカは、自然派の生産者にとどまらず、ワイン自体の評価も高く、マスター・オブ・ワインのティム・アトキン氏に「南アフリカワイン格付1級生産者」として評価されています。特にソーヴィニヨン・ブラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーなどに優れ、ワイン製造に関しては、不干渉主義、テロワール主義を貫いています。

ワイナリーは、ステレンボッシュの南西、フォルス湾から数キロメートルという、ステレンボシュの街やフォルス湾が見渡せる標高250～350ｍの冷涼な小高い丘に位置しています。栽培面積は約20ha。
畑は海からの冷涼な風が通り、斜面は北、東、南方向にあり多様。土壌は古い砂岩質で、表面には花崗岩や粘土が含まれています。植えられているブドウの樹齢は古く、約40年もの。

ライナカでは「貧困からの脱出や生活水準の向上に最も大切な援助は、個人が自分で自分の人生を選択することが出来るようになること」という考えのもと、労働者の生活環境の向上にも努力してます。
ライナカには、「コーナーストーン」というボルドーブレンドのワインがありますが、このワインの利益で労働者の家を購入したり、子供たちの義務教育の費用に充てています。
ワイン名「コーナーストーン（礎、いしづえ、つまり大切なもの）」の由来は、「労働者は、ライナカの農業のコーナーストーンであり、労働者の生活向上の礎になる」という意味で名付けられました。こうして、今では4軒の家族に家を購入し、子供たちの教育費も援助しています。