ドメーヌ・ニュダンはラドワ・セリニーに代々続く造り手です。初代のギヨーム・ニュダンは、最後のブルゴーニュ大公シャルル豪胆公の時代、すでにアロース・コルトンでブドウを栽培していたといいます。
18世紀の半ば、ラドワにブドウ畑を広げ、2005年、ヴォーヌ・ロマネやニュイ・サン・ジョルジュなどのクリマを入手。コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌに広がる16haのブドウ畑を耕作し、20を超えるアペラシオンのワインを醸造しています。
2012年からは、ピュリニー・ヴィラージュ、ピュリニー1級フォラティエール、ムルソー1級シャルムがラインアップに加わり、これらのワインはジャン・ルネ・ニュダンの名前でリリースされています。
2021年より、ジャン・ルネの息子のギョームがドメーヌを正式に引継ぎ、娘のオーレリーが事務関係と営業を担当。将来がますます楽しみな老舗ドメーヌです。

ブドウ栽培はリュット・レゾネで化学合成肥料は用いず、畑を鋤で耕すことにより除草剤の使用も抑えています。
現在はギョームの考えで、ピノ・ノワールは100％除梗から20％程度の全房を使用するようになりました。
低温マセレーションの後、アルコール発酵を長時間かけて行い、発酵初期にピジャージュをすることでブドウから成分を抽出します。
樽熟成に使用するオークは様々ありますが、ギヨームのお気に入りはヌヴェールのベルトランシュ産だといいます。近年は新樽率を大幅に減らし、特級で50％、1級で25％、ヴィラージュでは25％以下。樽熟成期間は12カ月。その後さらにステンレスタンクで4～6カ月の熟成を続けます。
こうすることで過度に樽香を着けることなく、フレッシュな果実味を若いうちから楽しめるワインに仕上げています。

白ワインは、圧搾後、ステンレスタンクでアルコール発酵を始め、その後オークの小樽で熟成します
白についてはより新樽比率は低く、ACレジョナルは10％程度である事に加え500リットル樽を使用。シャルルマーニュは50％使用しますが、ラドワ1級グレションやピュリニーは15％程度です。

ドメーヌ・ニュダンのワインは赤も白も果実味を重視しています。
長く熟成させずとも、果実味が生き生きした状態のうちに楽しめるスタイルに仕上げています。