ドメーヌ・ド・ヴィレーヌは、DRC（ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ）の共同経営者であり、高名な醸造家でもあるオベール・ド・ヴィレーヌが、妻のパメラとともにコート・シャロネーズのブーズロンに展開するドメーヌです。

ブーズロンは、中世の時代にクリュニーのベネディクト派修道会によってブドウ栽培が行われていた歴史を持ち、特にアリゴテの産地として名高い地域です。
アリゴテは、コート・ドールではシャルドネよりも格下にとらえられがちな品種ですが、ブーズロンでは高貴品種とみなされています。1998年、アリゴテを唯一の品種として認める村名ブーズロンAOCが誕生。（同じエリアで造られたシャルドネやピノ・ノワールは、地方名AOCのブルゴーニュ・コート・シャロネーズ）
この新アペラシオンの制定をINAOに強く働きかけたのが、オベール・ド・ヴィレーヌです。

「標高270～350mの斜面に合計21haの畑を所有。そのうち9haがブーズロンのアリゴテです。
アリゴテは「アリゴテ・ドレ」と呼ばれるクローンで、コート・ドールで一般的な「アリゴテ・ヴェール」とは異なり、糖度が高く香りも華やかな品種です。

86年からビオロジック栽培を実践し、現在は一部の畑でビオディナミ農法も実践。97年にカリテ・フランスの認証を取得しています。
他にも、コート・シャロネーズの赤と白、メルキュレイとリュリー、さらにサントネイにも畑を所有しています。

伝統的な醸造法を大切にし、アリゴテは大樽で発酵、熟成します。
シャルドネなど他の白ワインは、大樽と小樽を併用して醸造し、新樽は一切使用しません。赤ワインは木桶で発酵させてから小樽で熟成、同じく新樽は不使用です。

現在、オベールはオーナーとなり、オベールの甥にあたるピエール・ド・ブノワがドメーヌの後継者として活躍しています。2015年ヴィンテージより、Domaine A. et P de VILLAINEから、Domaine de VILLAINEとしてリリースし、芳醇で力強い究極のアリゴテを生み出しています。