シモン・コランは、シャサーニュ・モンラッシェの名家であるコラン家から誕生した新たなドメーヌ。
シモンの父はフィリップ・コランで、まだまだ現役ですがワイン造りの方向性に違いが出てきたため、互いに話し合いを経て別々でワインを造ることを決断。父からドメーヌの施設を買い取り、独立しました。

シモンは、2014年から2017年にかけてシャサーニュ・モンラッシェと南アフリカで父の下で働き、その後2019年まではピュリニー・モンラッシェの名門ソゼにてブノワ・リフォーの下で働き、ワイン造りを学びました。
畑は、父フィリップからシャサーニュ・モンラッシェ、サン・トーバン、サントネイ、マランジュの約9haを譲り受け、その内6haは白、3haが赤。影響を受けたソゼに倣いビオロジック農法を採用し、ビオディナミも見据えています。

シモン・コランの目指すスタイルは、飲みやすく、白も赤もピュアでフィネスがある事。レジョナル、村名はもちろん、一級、特級も若い時から楽しめ、熟成もできるスタイルです。

赤ワインは1/3～2/3は全房。比率はその時の各ブドウの状態によりますが、50％までしか入れません。アルコール発酵からマロラクティック発酵まで10～15日間で行い、ピジャージュはせずルモンタージュのみ行っています。樽は控えめで、滑らかでソフトなタンニンを感じられる醸し系のワインです。

シモン・コランの周りには、現役ヴィニュロンである父を始め、叔父はブリュノ・コラン、近い親戚にピエール・イヴ・コラン、ジョゼフ・コラン、ドメーヌ・マルク・コランを運営するダミアンとカロリーヌがいます。マルク・コランのいとこ、シモンの祖父のミシェル・コランも元気で、ドメーヌを訪ねてくることもあるそうです。華麗なる一族にかこまれ相談相手に事欠きません。
一方で、シモン自身は新しいことに挑戦することにも積極的で、今後のドメーヌ・シモン・コランにも注目です。

ドメーヌのロゴは、シモン・コラン自らがデザインし、描いたもの。
上に太陽、左にブドウ、右に月、下に魚のメルルーサが描かれています。メルルーサはタラの仲間で、フランス語ではColinです。