ジョルジョ・メランドリは、2000年初頭ダニエーレ・チェルニッリ率いるガンベロロッソの編集チームの中心人物。
若くはルイージ・ヴェロネッリのもと でワイン評価を学び、ガンベロロッソ時代はエミリアロマーニャとアルトア・ディジェの編集責任者を務めました。
20年以上ガンベロロッソの編集者の一人としてキャリアを積むと、2015年満を辞してエミリア・ロマーニャ州の南、アペニン山脈内モディリアーナの３つの谷に5つの畑を買い、サンジョヴェーゼ100％ワインブランド「ムティリアーナ」を立ち上げました。
彼のテイスティング能力への評価はイタリア国内でもトップクラスで、かつ数多くのワイナリーの取り組みを知る稀有な知識が、自身のワイン作りに結実しています。

エレガントで、独特なスパイシーさをもつ
「ポスト・モダン・サンジョヴェーゼ」
サンジョヴェーゼはテロワールを非常に反映しやすいブドウ品種といえます。
1980年代以降の世界的なブルネッロ・ブームに牽引され、サンジョヴェーゼはトスカーナが最良の産地として認識されてきました。
近年になると、ロマーニャ地方の南側、トスカーナとの州境に位置するアペニン山脈のテロワールで栽培されるサンジョヴェーゼが見せるエレガントさ、独特なスパイスやハーブのニュアンスを伴うミネラリーかつフレッシュな味わいに注目が集まっており、「ポスト・モダン・サンジョヴェーゼ」がロマーニャ地方に生まれています。

手付かずの自然が残るアペニン山脈
ジョルジョ・メランドリはモディリアーナから南に続く３つの谷でサンジョヴェーゼを作り、谷ごとのクリュワインをリリースしています。
標高が600ｍと高く、手付かずの自然が残る場所は昼夜の寒暖差が大きく、土壌は泥炭と砂岩の混成。
ブドウの栽培に最適な環境が、豊富なミネラルをもった厳格な味わいをワインにもたらしています。

ジョルジョ・メランドリは、トスカーナをはじめとした他のエリアでは見ることのできない、このエリア特有のテロワールからできるサンジョヴェーゼの素晴らしい味わいを、醸造中に変えることなく丁寧に表現することに注力。
自然発酵を行い、30日ほどの長いマセラシオンののちにセメントタンクで熟成させることで、３つの谷それぞれの個性をよく表現したワインを生産しています。