アイ.ブランド＆ファミリーは、オーナー兼醸造家のイアン・ブランドが2007年に妻のヘザーと共にカリフォルニア州モントレーで始めたワイナリー。イアンは大学で醸造学を学んだエリートというわけではなく、1971年に大学を卒業すると、サンタ・クルーズで過ごしていたそうです。
しかし、そのタイミングでカリフォルニアにおけるオーガニックワインの走りとも言えるボニー・ドゥーンとの出会いにより、ワインの仕事を始めることになりました。

失われた「カリフォルニアらしさ」を求めて、モントレーで原点回帰を試みる造り手
イアンがモントレーという産地を選んだ理由は、いつからか樽香と「ボテボテ感」がフィーチャーされたモントレーのワインが主流となり、このトレンドに一石を投じなくてはと強く感じたためでした。
「ここ20年間のカリフォルニアワインにおいての“発展”と言うものはいったい何だったんだろうか。技術的な進化、最新の技術を取り入れた醸造器具。これらはむしろ、ワインからも造り手からも、魂を吸い取ってしまったのではないのか。」
カリフォルニアの栽培と醸造においての技術的な進化は全てを退化させたと考えたイアンは、このモントレーという産地で原点回帰を試みます。しっかりと栽培をした畑、そこに実るブドウ、そしてそれぞれの個性を消さない優しい醸造技術と感性こそが、アイ.ブランド＆ファミリーの真髄です。

モントレーの環境が生みだすカリフォルニアらしい果実味と酸、アロマが特徴的なワイン
モントレーは、アメリカのセントラルコースト地区にあるワイン生産地で、9つのAVAがあります。年間を通して比較的温暖な気温で、霜の時期も少ない地域。
雨が少なく日照時間が長いこと、そしてモントレー湾から吹き込む冷たい風がブドウの熟成速度を緩和させ、カリフォルニアらしい果実味と共に、酸、アロマが特徴として現れます。
他の地域よりブドウの収穫時期が2週間～1ヶ月ほど遅いため、より凝縮した味となります。

サンフランシスコ・クロニクル誌が選ぶワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞
2019年、イアンはワイン業界に絶大な影響力を持つ米国の全国紙「サン・フランシスコ・クロニクル」にてワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれて一躍スターとなりました。

ただ、このような快挙も名声も、イアンにとっては一つのステップにしかすぎず、高品質で良心的な価格のブドウを探究し、果実味、酸味、フレッシュ感、タンニンと本当に全てが丁度いい、素直に美味しいと思えるそんなワインを生産しています。

クリーンでクリスプなシャルドネ
一口飲むごとに感じられる
酸とミネラルのバランスの良さ
I. Brand & Family
Le P'tit Paysan Chardonnay
Jacks Hill Monterey County
アイ．ブランド＆ファミリー
ル プティ ペイザン シャルドネ ジャックスヒル
モントレー カウンティ

クリーンでクリスプなシャルドネ
一口飲むごとに感じられる
酸とミネラルのバランスの良さ
I. Brand & Family
Le P'tit Paysan Chardonnay
Jacks Hill Monterey County
アイ．ブランド＆ファミリー
ル プティ ペイザン シャルドネ ジャックスヒル
モントレー カウンティ

ル・プティ・ペイザンはフランス語で「田舎者」を意味します。
これは、ル・プティ・ペイザンのワインが銘醸地ではなく、誰も知らない（田舎の）産地のブドウを使って造られるというコンセプトを謳っています。
また、イアンは見様見真似でワイン造りを学び、正式な醸造学の教育を受けていないことから、そんなサラブレッドでない（田舎から出て来たような）自分でも、しっかりとしたワインが造れるというアピールがワイン名に込められています。

冷涼な気候と酸化鉄を含む独特な花崗岩土壌が、このクリーンでクリスプなシャブリのようなシャルドネのベースになっています。
新樽は一切使っておらず、一口飲むごとに酸とミネラルのバランスの良さが感じられます。
マイヤーレモン、青りんご、文旦、濡れた石の香りがあり、レモンの種、潮風、グレープフルーツの風味を感じます。
余韻には、火打石のようなミネラル感と塩漬けレモン、そして輝くような酸があります。