ギガルの創業は戦後間もない1946年のこと。その後、わずか半世紀にしてコート・ロティ、コンドリュー、エルミタージュなど北部ローヌを代表する多数のアペラシオンを所有し、名実共にローヌ・ワインを代表する生産者として大きく成長しました。
今日、メゾンでのワイン造りの全権を担っているのは、3代目のフィリップ。ローヌ全体におよそ60haもの自社畑を所有し、年間生産量600万本という巨大メゾンの発展を牽引しています。

初代エティエンヌ・ギガルは1924年、14歳の時に老舗メゾン、ヴィダル・フルーリィ社に入りワイン造りを修業しました。1946年に独立し、コート・ロティのアペラシオンの発祥地、アンピュイという小さな村でギガルの歴史が始まりました。
1966年、エティエンヌの後を継いだ2代目のマルセルが傑出したテロワールを持つコート・ロティ「ラ・ムーリンヌ」を初めて自社畑として購入。続いて1978年に「ラ・ランドンヌ」、1985年に「ラ・テュルク」をリリース。
これらコート・ロティの畑は、「ギガルの3つ子の兄弟」と称され、ワイン・アドヴォケイト誌にて100点を連発。ギガルの名声を確固たるものへと押し上げました。

80年代初頭、2代目のマルセルは、父エティエンヌがかつて奉公していたヴィダル・フルーリィを傘下に収め、当時ヴィダル・フルーリィが所有していたラ・テュルクの畑も手に入れることになりました。
1995年にはコート・ロティの歴史的なドメーヌである「シャトー・ダンピュイ」を入手。
2001年にジャン・ルイ・グリッパとドメーヌ・ド・ヴァルーイの両ドメーヌを吸収し、サン・ジョゼフの「ヴィーニュ・ド・ロスピス」や「リュー・ディ・サン・ジョゼフ」、エルミタージュの「エクス・ヴォト」など新しいアイテムを生み出しました。
さらに2006年には、ドメーヌ・ド・ボンスリーヌに資本参加。こちらは独立したブランドとして醸造、販売されています。

ブドウ栽培については、元々、優れた区画のみを購入しているため、テロワールのポテンシャルが十分高いことに加え、リュット・レゾネ（減農薬法）を実践し、収量を厳しく制限しています。
醸造については、コート・ロティは実に40ヶ月もの長期に渡って新樽で熟成させるため、オーク樽の良し悪しが非常に重要となります。その品質を確実なものとするため、ギガルでは2003年以来、シャトー・ダンピュイに樽工房を設え、職人の手によって、年間に必要となるおよそ800ものオーク樽を自製しています。
ブドウ栽培から熟成まで、徹底した品質管理のもと造られるギガルのワインは、アペラシオンの魅力を素直に、丁寧に表現されています。そのクオリティの高さは、自社畑とネゴシアンもの問わず一貫しており、ヴィンテージに左右されない安定した仕上がりが重宝され、多くのレストランでオンリストされています。

非常に調和のとれたスタイル
力強く、凝縮された骨格のある味わい
本拠地ダンピュイの名を冠した逸品
E.GUIGAL
COTE ROTIE Chateau d'Ampuis
E.ギガル
コート ロティ シャトー ダンピュイ

非常に調和のとれたスタイル
力強く、凝縮された骨格のある味わい
本拠地ダンピュイの名を冠した逸品
E.GUIGAL
COTE ROTIE Chateau d'Ampuis
E.ギガル
コート ロティ シャトー ダンピュイ

1995年に購入したギガルの新たな本拠地、シャトー・ダンピュイの名を冠して、同年のヴィンテージからリリースされたワイン。
エレガントなワインを生み出すコート・ブロンドと、力強いワインを生み出すコート・ブリュンヌにある7つの区画のブドウを使用。2つのテロワールがブレンドされた、非常に調和のとれたスタイルとなっています。
モカ系の複雑な風味に重層的で集中力のある味わいが愉しめる、ギガルのグレードの高さが十二分に納得できるワインです。

表情豊かで力強く、濃厚な香り。爽やかなレッドベリーの果実味にアクセントに杉のニュアンスがあり、力強く、凝縮された骨格のある味わいです。
長いフィニッシュには熟したシルキーなタンニンが感じられます。
比較的若いうちから親しみやすく、10～15年以上は美味しく飲めるでしょう。

■ワイン・スペクテイター誌/95点獲得（VT2016）
■ワイン・アドヴォケイト誌パーカーポイント/92-94点獲得（VT2016）