高い品質から格付け以上の評価を受ける実力派シャトー
フランス・ボルドー地方オー・メドック地区サン・ジュリアン村に位置するシャトー・サン・ピエール(Chateau Saint Pierre)は、メドック格付け第4級に名を連ねる由緒あるシャトーです。デュクリュ・ボーカイユやレオヴィル・バルトンなどの名門に囲まれた恵まれた立地にあり、カベルネ・ソーヴィニヨン主体のブドウが豊かな果実味と洗練された骨格を生み出します。
生産量は控えめながらも、その品質は格付け以上の評価を受けており、サン・ジュリアンの個性を最も純粋に表現するワインの造り手として知られています。

- 伝説的人物アンリ・マルタンの情熱が息づくシャトー
1760年代、ジャン・バティスト・ド・サン・ピエール男爵が植民地からフランスに戻り領地を取得した事でシャトー・サン・ピエールの歴史が始まりました。男爵は財産をワイン醸造の改良に注ぎ1820年代には県内で最高のワインと競い合うほどになったと伝えられています。
1855年のメドック格付けで第4級に選ばれ、名実ともにボルドーの名門として知られる存在となりました。
20世紀後半には、メドックの伝説的人物アンリ・マルタン氏が所有者となり、シャトーの修復と設備投資によって品質が飛躍的に向上。現在は息子のジャン・ルイ・トゥリオ氏率いるドメーヌ・マルタンがその志を継ぎ伝統と革新を融合させたワイン造りを続けています。

- 小規模生産だからこそ実現する高い品質
シャトー・サン・ピエールが畑を所有しているベイシュヴェル村一帯は、粘土と砂の上に広がるグンジアン砂利の土壌が特徴で、優れたカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に理想的な環境が整っています。
樹齢平均60年という古樹が多く存在し、ブドウは深みと複雑さを兼ね備えた凝縮感を持つ風味を育みます。
総面積17ヘクタールというサン・ジュリアンの格付け畑の中では最小の規模であり生産量は1855年当時からほとんど変わらず、手作業による厳格な選果と少量生産を守り続けています。この丁寧な姿勢こそが他にはない凝縮感と深みをもたらす秘訣です。

- 力強くも優美なサン・ジュリアンの真髄
シャトー・サン・ピエールが造るワインの魅力は、ブラックベリーやカシスなどの濃密な果実香と熟成によって現れるスパイスやシガーのニュアンスの見事な調和にあります。
豊かなタンニンと長い余韻を持ち、若いうちは力強く、熟成を経るとしなやかでエレガントな印象へと変化。サン・ジュリアンのテロワールが生み出す調和のとれた味わいは格付け以上の完成度を誇り、世界のワイン愛好家を魅了し続けています。
土地・気候・ブドウ、そして人の情熱がひとつになったワインは静かな力強さを湛え、飲むたびにボルドーの真髄を感じさせます。









































