もともとはシャトー・ブラン・ムートンという名で知られていましたが、1853年、シャトーを購入したナタニエル・ド・ロチルドにより、シャトー・ムートン・ロートシルトと改名されました。
収穫と瓶詰めをともに自ら行ったシャトーは、シャトー・ムートン・ロートシルトが初になります。
その後1922年、バロン・フィリップ・ロートシルトがこのシャトーの魅力・美しさに生涯の全てを注ぐことを決意し、シャトーを購入して引き継ぎました。
1924年には、従来の慣習を改め、瓶詰めから貯蔵までの全ての工程を自らシャトーで行なうことで、ワインの質をシャトー所有者の彼自身が完全にコントロールすることを可能にしました。
シャトー・ムートン・ロートシルトは、1855年以来のメドック格付の歴史上で唯一、1973年に二級から一級に昇格しています。
シャトーの地位を押し上げた功労者フィリップ・ロートシルトの言葉「余は一級であり、かつては二級であった、ムートンは不変なり」はあまりにも有名です。
- ムートン・ロートシルトの試みによるラベルアートは、1945年に、フランス開放の祝賀として勝利=Victoryの頭文字Vをムートンのラベルに付けることを考案しました。
以来、ヴィンテージ毎にシャガール、ピカソ、バルチェスなどの著名な画家がムートンのボトルを飾っています。
現在、愛娘バロンヌ・フィリピーヌ・ロートシルトによって、彼の意思は受け継がれています。
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格付け第1級
近年最高と評される2010年
2016年に匹敵する素晴らしい
仕上がりをみせたヴィンテージ2018
Chateau Mouton Rothschild
シャトー ムートン ロートシルト
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格付け第1級
近年最高と評される2010年
2016年に匹敵する素晴らしい
仕上がりをみせたヴィンテージ2018
Chateau Mouton Rothschild
シャトー ムートン ロートシルト
ボルドーの頂点に君臨する5つの第1級格付けシャトーの中でも豪勢と言われ、ふくよかな味わい、素晴らしい余韻が魅力的な「シャトー・ムートン・ロートシルト」。
2018年は雨の多い冬に激しい雹や霰に降られた年となり、7月は湿度が高く畑の衛生状態を維持するのに苦労しました。
しかし、その後は暑く乾燥した天候が続き、ブドウ栽培には絶好の環境に恵まれた事で、粒サイズは小さめですが極めて糖度が高く、十分なタンニンを含んだ素晴らしいブドウが育ちました。
近年最高と評される2010年や2016年に匹敵する、グレートヴィンテージに仕上がっています。
2018年のラベルを手掛けたアーティストは、意味をなさない偽漢字を数千文字用いた作品「天書」を発表し、大きな反響を呼んで中国現代美術の旗手となった徐氷(シュ・ビン)氏。
漢字のように見えるデザインですが、実はMOUTONとROTHSCHILDのアルファベットを、漢字の偏(へん)や旁(つくり)に見立てて一つに組み合わせた創作漢字となっています。
濃厚な外観、深みのある黒色。
ナツメグのニュアンスを含む熟した果実の香り、メンソールを思わせるほのかな香りが全体を引き立てています。
芳醇でふくよか、ほのかなスパイスのニュアンスがブラックベリーやチェリーの風味をさらに際立たせ、クリーミーなタンニンと砂糖漬け果実の香りとがうまく交じり合い、ワインに芳醇な香ばしさをもたらしています。フィネスあふれる後味、並はずれた余韻が続きます。
■ジェームズ・サックリング/100点獲得(VT2018)
■デキャンター/100点獲得(VT2018)
■ワインアドヴォケイト誌/99点獲得(VT2018)